CPAは改善したのに売上が伸びない、その時に見るべき数字

CPAと売上の数字を見比べながら考える様子

代理店から「CPAが改善しました」と報告を受けているのに、実際の売上は伸びていない——そんな状態に違和感を覚えたことはないでしょうか。CPAという数字だけを見ていると、事業の実態とのズレに気づきにくいことがあります。この記事では、CPA以外に確認しておきたい3つの数字を紹介します。

この記事のポイント

  • ①コンバージョンの「質」(成約率・受注単価)
  • ②コンバージョンの定義そのもの
  • ③商品・顧客層ごとの利益率のばらつき

なぜ「CPAは良化」なのに「売上は伸びない」ことが起きるのか

CPA(顧客獲得単価)は、あくまで「1件の成果をいくらで獲得できたか」を示す指標です。この数字が改善していても、獲得した成果の"中身"が事業にとって望ましいものでなければ、売上には結びつきません。CPAという数字だけを追いかけていると、この中身の変化に気づきにくくなります。

CPA以外に確認すべき3つの数字

CPAが改善しているのに売上が伸びないときは、以下の3つを確認してみてください。

①コンバージョンの「質」(成約率・受注単価)

広告経由の問い合わせや申し込みが増えていても、その後の成約率が下がっていれば、事業全体の売上にはつながりません。CPAだけでなく、獲得した見込み顧客がどの程度成約しているか、成約時の受注単価がどう変化しているかを、営業側の数字と突き合わせて確認してください。

高丸の視点

広告の数字だけを見ていた頃と、事業側の実数値(成約率や受注単価)まで突き合わせるようになってからとでは、同じCPAの数字でも評価がまったく変わることがあります。広告指標と事業指標を別々に見るのではなく、掛け合わせて見る視点が欠かせないと感じています。

②コンバージョンの定義そのもの

「コンバージョン」が資料請求なのか、見積もり依頼なのか、実際の購入なのかによって、CPAが示す意味は大きく変わります。代理店が計測しやすい行動(フォーム送信など)がそのままコンバージョンとして設定され、実際の売上と距離がある指標になっているケースは少なくありません。

③商品・顧客層ごとの利益率のばらつき

商品によって単価や利益率が異なる場合、CPAという単一の指標だけで広告の良し悪しを判断すると、利益率の低い商品ばかりが獲得されているのに気づけないことがあります。商品・顧客層ごとに売上と広告費を突き合わせるROAS(広告費用対効果)の視点も、あわせて確認しておくと安心です。

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この3つを、どう確認すればいいか

3つとも、広告の管理画面だけでは分からない数字です。成約率や受注単価は営業側の記録、商品ごとの利益率は経理・仕入れ側の情報など、社内の別の部署が持っているデータと突き合わせる必要があります。まずは月に一度でもいいので、広告の数字と営業・経理の数字を並べて見る機会を作ることから始めてみてください。専門的な分析ツールがなくても、表計算ソフトで十分に確認できます。

代理店に「CPA以外」を確認してもらうには

代理店は基本的に、依頼された指標(多くの場合CPA)の改善を目指して運用しています。事業側の数字(成約率、利益率など)は、自社から共有しない限り、代理店側では把握しきれません。「この数字も一緒に見てもらえますか」と、事業側の数字を積極的に共有する姿勢が、精度の高い提案を引き出す近道になります。

提案の妥当性そのものを確認する視点については、代理店の提案が正しいか判断できないときに、まず確認すべき3つのこともあわせてご覧ください。

それでも判断が難しい場合

広告の数字と事業の数字を突き合わせて確認するには、両方の情報を橋渡しする視点が必要です。社内にその役割を担える人がいない場合は、事業側のWeb担当のような、事業目線で数字を評価できる第三者に相談することも選択肢の一つです。

まとめ

CPAが改善しているのに売上が伸びないときは、CPAという数字だけを追うのではなく、「コンバージョンの質」「コンバージョンの定義」「商品・顧客層ごとの利益率」の3つを確認してみてください。広告の数字と事業の数字を突き合わせることが、違和感の正体を見つける近道になります。

よくある質問

QCPAとROAS、どちらを見ればいいですか?

A商品によって単価や利益率が大きく異なる場合は、CPA(顧客獲得単価)だけでなくROAS(広告費用対効果)や、獲得後の売上まで含めて確認することをおすすめします。単価が一律に近い商材であれば、CPAだけでも大きな問題にはなりません。

Qコンバージョンの定義は、誰が決めるものですか?

A本来は自社側で決めるべきものです。代理店に任せきりにしていると、代理店が計測しやすい行動(フォーム送信など)がそのままコンバージョンとして設定され、事業の実態とずれてしまうことがあります。

Q代理店にこの3つを確認すると、気を悪くされませんか?

Aそのようなことはありません。CPAの改善だけでなく、その先の事業成果まで見ようとする姿勢は、良い代理店であれば歓迎します。

Q商品ごとの利益率が分からない場合、どうすればいいですか?

A厳密な原価計算までは不要です。おおまかにでも「利益率が高い商品」「低い商品」を分類できるだけで、広告費の配分を見直す判断材料になります。

Qこの3つを確認しても、原因が分からない場合はどうすればいいですか?

A広告の数字と事業の数字の両方を、事業目線で突き合わせて確認できる第三者に相談することも選択肢の一つです。専門知識よりも、両方を橋渡しする視点が必要になるケースが多くあります。

判断から実行まで、事業側の視点で伴走します。

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