インバウンド需要の高まりを受けて、「サイトを多言語対応にすべきか」を検討する会社が増えています。しかし、多言語対応を紹介する情報の多くは、インバウンド専門会社による「重要性」の説明が中心で、「自社にとって本当に必要かどうか」を判断する視点はあまり語られていません。この記事では、その判断軸を紹介します。
この記事のポイント
- ①自社への実際のアクセス状況を確認する——一般的な重要性ではなく自社データで判断する
- ②対応言語は自社の顧客層に合わせて決める——英語だけが正解ではない
- ③内容に応じて自動翻訳と人力翻訳を使い分ける——全ページを同じ精度にする必要はない
なぜ「必要性」の判断が難しいのか
多言語対応に関する情報の多くは、インバウンド市場全体の統計や、多言語化による売上向上事例を紹介する内容です。これらは市場全体の傾向としては正しいのですが、自社の顧客層や商圏によっては当てはまらない場合もあり、「自社にとって必要かどうか」の判断材料としてはそのまま使えないことがあります。
必要性を判断する3つの視点
①自社への実際のアクセス状況を確認する
一般的な重要性の説明よりも、まず自社サイトへの海外からのアクセス状況や、外国人顧客からの問い合わせ実績を確認してください。既に一定数のアクセスや問い合わせがある場合は、多言語対応の優先度が高いと判断できます。
②対応言語は自社の顧客層に合わせて決める
訪日外国人全体では英語での情報収集が最も多いとされていますが、業種や立地によっては中国語や韓国語のほうが優先度が高い場合もあります。全方位対応を目指す前に、自社の顧客層に合わせて優先言語を絞り込んでください。
③内容に応じて自動翻訳と人力翻訳を使い分ける
全ページを同じ精度で翻訳する必要はありません。簡易的な案内は自動翻訳でも一定の効果がありますが、価格や予約条件など正確性が求められる情報は、誤訳のリスクを避けるために人力での翻訳・確認をおすすめします。
多言語対応のご相談では、「みんなやっているから」という理由で検討を始める方も少なくありません。まずは自社サイトへの海外アクセスの実データを見てから判断することをおすすめしています。データを見ると、優先すべき言語や範囲が想定と違うことも珍しくありません。
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それでも判断がつかない場合
自社の顧客層とアクセスデータを踏まえた優先順位づけには、事業目線で整理してくれる第三者(事業側のWeb担当)に相談することも、有効な選択肢のひとつです。
まとめ
多言語対応サイトの必要性は、「自社への実際のアクセス状況」「自社の顧客層に合わせた対応言語」「内容に応じた翻訳精度の使い分け」の3つで判断してください。市場全体の重要性の説明だけでなく、自社のデータに基づいた判断が重要です。
よくある質問
Q訪日外国人向けの店舗なら多言語対応は必須ですか?
A実店舗が訪日外国人の多いエリアにある、または既に外国人顧客からの問い合わせが一定数ある場合は、優先度が高いと言えます。まずは自社への実際のアクセス状況を確認してください。
Q英語だけ対応すれば十分ですか?
A業種やターゲットによります。訪日外国人全体では英語の情報収集が最も多いとされていますが、自社の顧客層によっては中国語や韓国語のほうが優先度が高い場合もあります。
Q多言語対応は自動翻訳ツールでも十分ですか?
A簡易的な情報提供であれば自動翻訳でも一定の効果はありますが、正確な情報が求められる場面(価格・予約条件など)では誤訳のリスクがあるため、内容に応じて使い分けることをおすすめします。
Q多言語対応にはどのくらいの費用がかかりますか?
A対応言語数やページ数、翻訳の精度によって幅があります。自社に必要な範囲を見極めてから、見積もりを比較することをおすすめします。
Q必要性の判断を自社だけで行うのが難しい場合はどうすればいいですか?
A自社の顧客層とアクセスデータを踏まえた優先順位づけには、事業目線で整理してくれる第三者に相談する方法もあります。