「今の広告、成果が出ているので予算を増やしませんか」——代理店からこう提案されたとき、どう判断すればいいでしょうか。成果が出ているという言葉だけを根拠に増額してしまうと、期待した効果が得られないことがあります。この記事では、広告予算の増額提案を受けたときに確認すべきポイントを紹介します。
この記事のポイント
- ①今のインプレッションシェア(表示回数の余地)
- ②増額分が、どの数字にどう貢献するか
- ③増加する見込み顧客・問い合わせに対応できる体制があるか
「成果が出ているから」だけでは判断材料が不十分
広告予算を増やせば、単純に成果も比例して増える、とは限りません。広告には、配信できる母数(見込み顧客の数)に上限があり、一定の予算を超えると、追加した分の効果が薄まっていく傾向があります。「成果が出ているから増やす」という提案を受けたときは、その先の伸びしろがどの程度あるのかを確認することが重要です。
増額の提案を受けたら確認したい3つのこと
①今のインプレッションシェア(表示回数の余地)
インプレッションシェアとは、広告が表示されるべき機会のうち、実際に表示された割合です。この数字がすでに高い場合、予算を増やしても表示回数を大きく伸ばす余地が少なく、増額の効果が限定的になりやすい状態です。代理店に、現在のインプレッションシェアと、増額によってどこまで伸びる見込みかを確認してください。
広告運用の現場では、インプレッションシェアがすでに90%を超えているのに増額提案が来る、というケースを見かけることがあります。この数字を見れば増額の伸びしろはある程度予測できるため、代理店に確認する価値の高い指標だと感じています。
②増額分が、どの数字にどう貢献するか
「予算を増やせば問い合わせが増える」という説明だけでなく、増額分がCPA・獲得件数・売上見込みのどこにどう影響するのかを、具体的な数字で説明してもらいましょう。数字が示せない場合、感覚的な提案になっている可能性があります。
③増加する見込み顧客・問い合わせに対応できる体制があるか
広告の効果が出て問い合わせが増えても、営業や制作の対応が追いつかなければ、機会損失につながります。増額を検討する際は、広告の数字だけでなく、対応する自社側の体制も含めて確認してください。
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無料相談はこちら小幅な増額から試すという考え方
増額の妥当性に確信が持てない場合は、いきなり大幅に増やすのではなく、小幅な増額から試し、CPAや成約率が大きく悪化しないことを確認しながら、段階的に予算を引き上げていく進め方も有効です。急な大幅増額は、うまくいかなかった場合の軌道修正が難しくなります。
たとえば、月間予算を一気に2倍にするのではなく、まず1.2倍程度に増額し、2〜4週間ほど数字の推移を確認してから、次の増額幅を検討するといった進め方であれば、想定と違う結果が出た場合でも、早い段階で軌道修正できます。
それでも判断が難しい場合
広告の専門知識だけでなく、自社の体制や利益率を踏まえた投資判断が必要になるため、社内に判断できる人がいない場合は難しく感じるかもしれません。そうした場合は、事業側のWeb担当のように、事業目線で一緒に判断してくれる第三者に相談することも選択肢の一つです。
まとめ
広告予算の増額提案を受けたときは、「成果が出ているから」という理由だけで判断せず、インプレッションシェアの余地、増額分の貢献先、自社の対応体制の3つを確認してください。小幅な増額から試すことで、判断のリスクも抑えられます。
よくある質問
Qインプレッションシェアという言葉が分かりません。どう理解すればいいですか?
A広告が表示されるべき機会のうち、実際に表示された割合のことです。この数字がすでに高い(90%以上など)場合、予算を増やしてもそれ以上表示回数を増やす余地が少なく、増額の効果が限定的になりやすい状態です。
Q増額を断ると、代理店との関係が悪くなりませんか?
A根拠を持って判断を保留・お断りすること自体は、関係悪化にはつながりません。むしろ、確認もせず言われるままに増額し続けるほうが、後になって「なぜ増やしたのか」を説明できず、双方にとって良くない結果になりかねません。
Q増額するとしたら、どのくらいの幅が妥当ですか?
A一律の目安はありません。まずは小幅な増額で反応を確認し、CPAや成約率が大きく悪化しないことを確かめてから、段階的に増やしていく進め方が無難です。
Qこの確認は、広告以外の予算増額の提案にも使えますか?
A考え方の一部は応用できますが、この記事は広告予算の増額に特化した内容です。施策全般について「今やるべきか」を判断する汎用的な考え方は、その施策、本当に今やるべき?を判断するための思考フレームで詳しく解説しています。
Q自社だけで増額の妥当性を判断するのが難しい場合はどうすればいいですか?
A広告の専門知識よりも、事業の状況(体制・利益率など)を踏まえて判断する視点が必要になるケースが多くあります。事業側の視点で一緒に整理してくれる第三者に相談することも選択肢の一つです。