広告運用の内製化を提案する際、経営陣から「実際どのくらいの工数がかかるのか」を問われて説明に詰まる担当者は少なくありません。内製化のメリットを解説する情報は多くありますが、「工数を具体的にどう見積もり、どう説明するか」という実務的な視点はあまり語られていません。この記事では、その考え方を紹介します。
この記事のポイント
- ①代理店が担っていた業務を洗い出してから見積もる——見えていない業務が過小評価の原因になる
- ②コスト削減効果だけでなく発生するコストも伝える——一方的な説明にしない
- ③一覧表と比較表で数字と業務範囲を両方示す——数字だけでは判断材料が不足する
なぜ内製化の工数説明は詰まりやすいのか
代理店に運用を任せている間は、入稿作業や細かい調整業務がどれだけの時間を要しているのか、社内から見えにくくなっています。この「見えていない業務」を把握しないまま経営陣に工数を説明しようとすると、実態より少ない工数で説明してしまい、後から「聞いていた話と違う」という食い違いが生まれます。
経営陣への説明を準備する3つの視点
①代理店が担っていた業務を洗い出してから見積もる
入稿・分析・レポート作成・媒体側との連携など、代理店が裏側でこなしている業務を具体的に洗い出してください。契約時の見積もり内訳や、可能であれば代理店の担当者へのヒアリングを通じて、実際の業務範囲を正確に把握することが工数見積もりの出発点です。
②コスト削減効果だけでなく発生するコストも伝える
内製化の提案では「代理店手数料が削減できる」という点を強調しがちですが、人件費やツール費といった新たに発生するコスト、立ち上げ期間中の成果不安定リスクもあわせて説明してください。良い面だけを伝えると、後で経営陣の理解とのズレが生じます。
③一覧表と比較表で数字と業務範囲を両方示す
業務内容ごとの工数一覧表と、代理店時代・内製化後のコスト比較表を用意すると、経営陣が数字だけでなく業務範囲も含めて判断しやすくなります。口頭での説明だけでなく、資料として残る形にまとめることをおすすめします。
広告代理店側の実務も経験してきた立場から言うと、代理店が担っている業務量は、契約書や見積書に書かれている以上に細かい調整の積み重ねであることが多いです。この「見えない工数」を経営陣に正直に伝えることが、後々のトラブルを避ける近道です。
内製化の工数見積もり、一緒に整理しませんか?
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経営陣への説明全般の準備については、経営会議でWeb施策の報告を求められたとき、何を準備すればいいかもあわせてご覧ください。内製化の工数説明は、その中でも特に数字の裏付けが求められる場面です。
それでも判断がつかない場合
代理店の業務範囲を正確に把握し、内製化後の工数を見積もるには、実務を理解した第三者の視点が役立ちます。自社だけで判断するのが難しい場合は、事業目線で一緒に整理してくれる第三者(事業側のWeb担当)に相談することも、有効な選択肢のひとつです。
まとめ
広告運用の内製化にかかる工数を経営陣に説明する際は、「代理店の業務範囲の洗い出し」「発生するコストの正直な提示」「一覧表・比較表での可視化」の3つの視点で準備してください。楽観的な数字だけを示さず、実態に基づいた説明を心がけることが重要です。
よくある質問
Q工数の見積もりはどう出せばいいですか?
A入稿・分析・レポート作成・媒体との連携など、代理店が担っていた業務を洗い出し、それぞれにかかる時間を週単位・月単位で見積もることから始めてください。
Q工数を過小に見積もってしまう理由は何ですか?
A代理店が裏側でこなしている細かい調整業務が見えていないことが主な理由です。契約時の見積もり内訳や、実際の運用担当者へのヒアリングを通じて実態を把握してください。
Q経営陣にはコスト削減効果だけを説明すればいいですか?
Aコスト削減効果だけでなく、初期の立ち上げ期間中は成果が不安定になりやすいことや、人件費・ツール費といった新たに発生するコストもあわせて説明することが重要です。
Q工数の説明に使える資料の形式はありますか?
A業務内容ごとの工数一覧表と、代理店時代・内製化後のコスト比較表を用意すると、経営陣が判断しやすくなります。数字だけでなく業務範囲も明記することがポイントです。
Q工数の見積もりや説明資料の作成が自社だけで難しい場合はどうすればいいですか?
A代理店の業務範囲を正確に把握し、内製化後の工数を見積もるには実務を理解した第三者の視点が役立ちます。事業目線で一緒に整理してくれるパートナーに相談する方法もあります。