広告の数字も、代理店とのやり取りも、LPの修正指示も、気づけば全部自分(社長)が見ている——そんな状態が何年も続いていないでしょうか。専任のWeb担当を置く余裕がない会社では珍しくない状況ですが、「いつか誰かに任せたい」と思いながらも、何から手放せばいいか分からず、そのまま兼務が続いてしまうケースが多く見られます。この記事では、業務ではなく"判断"という切り口から、最初に手放すべきものを整理します。
この記事のポイント
- ①手放すべきは「作業」より先に「判断」——更新作業を外注しても、判断が集まる構造は変わらない
- ②方針判断と実行判断を分ける——方向性は保ったまま、日々の実行判断から任せる
- ③任せる相手を先に決める——任せる相手がいないまま手放そうとしても進まない
なぜ「社長がWeb担当」の状態から抜け出しにくいのか
多くの場合、社長自身も「本当は誰かに任せたい」と感じています。しかし、更新作業や運用代行だけを外注しても、状況が大きく変わらないことがあります。それは、作業を外に出しても、「これをやるべきか」「この提案を受けるべきか」という判断そのものが、依然として社長のところに集まり続けるためです。作業を手放すことと、判断を手放すことは、まったく別の問題だと捉える必要があります。
最初に手放すべき判断
「社長がWeb担当」の状態から抜け出すために、以下の順番で手放すことを検討してみてください。
①作業より先に「日々の実行判断」を手放す
投稿内容の細かい調整、広告文の微修正、代理店からの細かい確認事項への返答——こうした日々発生する小さな実行判断こそ、最初に手放すべきものです。事業の方向性に関わる大きな判断ではないため、任せる相手さえ決まれば、比較的スムーズに手放せる部分です。
②方針判断と実行判断を分ける
「Web集客にどれだけ力を入れるか」「どの層に向けて発信するか」といった方針レベルの判断は、社長が持ち続けて問題ありません。むしろ、方針は社長が明確に示したうえで、その範囲内の実行判断だけを任せる、という分け方にすることで、方向性がぶれる心配をせずに手放せます。
③任せる相手を先に決める
判断を手放そうとしても、任せる相手が決まっていなければ、結局すべてが社長のところに戻ってきます。社内に育成できる人がいるのか、それとも外部の担当者に一部を任せるのか、まずは「誰に任せるか」を先に決めることが、実際に手放すための前提条件になります。
「作業を外注したのに、結局自分がすべて確認している」というご相談をよくいただきます。これは外注先が悪いのではなく、実行判断まで自分で握ったままにしているケースがほとんどです。判断の一部を任せる、という発想に変えるだけで、負担の感じ方は大きく変わります。
日々の実行判断だけでも、一緒に整理して肩の荷を下ろしませんか?
無料相談はこちら手放した後も、状況は把握できる
判断を任せることに不安を感じる方の多くは、「任せたら何も分からなくなるのでは」と心配されています。しかし、任せることと、状況を把握しないことは別の話です。定期的に「何を判断し、どんな結果になったか」を報告してもらう仕組みさえあれば、細部の判断は任せながら、全体の状況は引き続き把握できます。この兼務状態が長く続いている場合の見直し方については、兼務でWeb担当をしている人が抱えがちな悩みとその解決策もあわせてご覧ください。
それでも一人で抱えてしまう場合
誰に任せればいいか分からない、任せた後の確認方法が分からないという場合は、事業側の視点で日々の実行判断を一緒に引き受けてくれる第三者(事業側のWeb担当)に相談することも、現実的な選択肢のひとつです。
まとめ
「社長がWeb担当」を卒業するためには、作業ではなく判断から手放すことが重要です。方針判断は保ったまま、日々の実行判断から任せる相手を決めることで、方向性をぶらさずに負担を減らせます。まずは、今抱えている判断を書き出すところから始めてみてください。
よくある質問
Q作業から手放すのと、判断から手放すのとでは何が違うのですか?
A作業(更新・投稿など)は外注すれば比較的簡単に手放せますが、判断(何をやるか・やらないか)を握ったままだと、結局すべての報告が社長に集まり続けます。先に手放すべきなのは判断の部分です。
Q判断を手放すと、Web集客の方向性がぶれませんか?
A方向性そのものを手放す必要はありません。事業の方針は社長が持ったまま、日々の細かい実行判断だけを任せられる相手を用意することで、方向性を保ちながら負担を減らせます。
Q社内に任せられる人がいない場合はどうすればいいですか?
A社内に適任者がいない場合は、外部の担当者に判断の一部を任せる方法もあります。重要なのは、社内・社外どちらであっても「判断できる相手」を明確に決めることです。
Q何から手放せばいいか分からない場合、最初の一歩は何ですか?
Aまずは、今自分が抱えている判断を書き出し、方針レベルの判断と日々の実行判断に分けてみることをおすすめします。実行判断のほうから手放すのが取り組みやすい一歩です。
Q手放した後も、報告だけは受けたいのですが可能ですか?
A可能です。判断を任せることと、報告を受けないことは別の話です。定期的に何を判断し、どんな結果だったかの報告を受ける仕組みにしておけば、任せながら状況は把握できます。