代理店やレポートから届いたWeb集客の数字を前に、「これを経営陣にどう説明すればいいのか分からない」と感じたことはないでしょうか。Webマーケティングの用語集は数多く存在しますが、それらは用語の意味を調べるためのものであり、「経営陣に伝わる形にどう翻訳するか」までは教えてくれません。この記事では、専門用語を使わずに数字を伝えるための整理法を紹介します。
この記事のポイント
- 専門用語を「日常の言葉」に翻訳してから伝える
- 「良い/悪い」だけでなく、その理由まで一言添える
- 分からない数字は、分かったふりをせず確認してから答える
なぜWeb集客の数字は経営陣に伝わりにくいのか
Web集客の数字が伝わりにくいのは、経営陣の理解力の問題ではなく、多くの場合、専門用語のまま説明してしまっていることが原因です。「CVRが改善しました」と言われても、それが事業にとって何を意味するのか、経営陣にはすぐには判断できません。数字そのものよりも、「日常の言葉に翻訳して伝えられているか」が、伝わるかどうかの分かれ目になります。
数字を「翻訳」して伝えるための3つの工夫
①専門用語を日常の言葉に翻訳する
「CVR」は「問い合わせにつながった割合」、「CPA」は「1件の問い合わせにかかった広告費」というように、専門用語を使うたびに、日常の言葉に置き換える習慣をつけてください。代理店からの説明をそのまま伝えるのではなく、一度自分の中で咀嚼してから伝えることが重要です。
代理店側で報告資料を作っていた頃は、CPAやCVRをそのまま使って説明してしまいがちでした。独立後、事業会社の立場で数字を扱うようになってから、経営陣にとって意味のある翻訳ができているかを、以前より強く意識するようになりました。
②「良い/悪い」だけでなく、理由まで一言添える
「問い合わせが減りました」という事実だけでは、経営陣は「対応が必要な問題なのか」「一時的な変動なのか」を判断できません。「季節的な要因が考えられます」「競合が新しいキャンペーンを始めた影響かもしれません」など、考えられる理由を一言添えることで、数字に意味が生まれます。
③分からない数字は、分かったふりをしない
経営陣から質問されて、答えに詰まることは珍しくありません。そんなときに分かったふりで曖昧に答えてしまうと、後から食い違いが生じ、かえって信頼を損ないます。「確認して後日回答します」と正直に伝えるほうが、結果的に信頼を保てます。
具体例で考える
たとえば「CVRが1.2%から0.9%に下がりました」という報告なら、①「問い合わせにつながる割合が下がりました」と翻訳した上で、②「広告の変更時期と重なっているため、影響を確認しています」のように理由の仮説を添えて伝えます。原因がまだ特定できていない場合は、③の通り「来週までに確認して報告します」と正直に伝えれば十分です。
その数字、伝わる言葉に一緒に整理しませんか?無料相談はこちら
無料相談はこちら経営会議での報告資料作りとの違い
経営会議に向けた資料そのものの組み立て方(何を判断してほしいか、次のアクションをどう示すか)については、経営会議でWeb施策の報告を求められたとき、何を準備すればいいかで解説しています。この記事はその一歩手前、「そもそも数字をどう理解し、どんな言葉で伝えるか」という翻訳の部分に焦点を当てています。あわせて読むことで、資料の中身と伝え方の両方を整えられます。
GA4などの数字の基本的な見方については、GA4の数字、どこを見れば良いか分からない人のための最低限ガイドも参考になります。
それでも自信が持てない場合
専門知識がなくても、事業目線で数字の意味を一緒に整理し、説明の仕方まで一緒に考えてくれる第三者(事業側のWeb担当)に相談することも、有効な選択肢の一つです。
まとめ
Web集客の数字を経営陣に説明するときは、「専門用語を日常の言葉に翻訳する」「理由まで一言添える」「分からない数字は分かったふりをしない」の3つを意識してみてください。専門知識の量よりも、伝え方の工夫のほうが、経営陣の理解と納得を大きく左右します。
よくある質問
Q専門用語を一切使わずに説明することはできますか?
A完全に避けるのは難しい場合もありますが、「CVR」を「問い合わせにつながった割合」と言い換えるなど、日常の言葉に翻訳する意識を持つだけで、伝わりやすさは大きく変わります。
Q数字が悪化している場合、どう伝えればいいですか?
A悪化した事実だけでなく、考えられる理由(季節要因、競合の動き、施策の変更など)まで一言添えることで、経営陣は「対応が必要な問題」なのか「一時的な変動」なのかを判断しやすくなります。
Q代理店の説明を、そのまま経営陣に伝えてもいいですか?
A代理店の説明は専門用語が多く含まれていることが多いため、そのまま伝えると経営陣に伝わりにくくなります。一度自分の言葉で咀嚼し、日常の言葉に翻訳してから伝えることをおすすめします。
Q分からない数字を経営陣から質問されたら、どうすればいいですか?
A分かったふりをせず、「確認して後日回答します」と正直に伝えるほうが信頼を保てます。曖昧な回答でその場をしのぐと、後になって食い違いが生じ、かえって信頼を損なうことがあります。
Q自分の説明に自信が持てません。どうすればいいですか?
A専門知識がなくても、事業目線で数字の意味を一緒に整理し、説明の仕方まで一緒に考えてくれる第三者に相談する方法もあります。