Web担当者が退職してしまった。何から手をつければいい?

退職した担当者の後を引き継ぎ、ノートパソコンで実務を確認する様子

Web担当者が突然退職し、「引き継ぎがほとんどないまま、何から手をつければいいか分からない」という状況に置かれていないでしょうか。この記事では、そうした緊急度の高い状況にある方に向けて、最初に確保すべきアカウント・権限と、対応の優先順位を整理します。

この記事のポイント

  • ①ドメイン・サーバーの管理権限
  • ②CMS(サイト管理画面)のログイン情報
  • ③広告アカウントの管理者権限

まず、慌てて全部を一気にやろうとしない

担当者が抜けたと分かると、「早く何とかしなければ」と焦って、すべてを一度に片付けようとしてしまいがちです。しかし、実際に緊急性が高いのは一部の項目だけで、残りは数日かけて落ち着いて整理しても問題ありません。まずは「今すぐ確保すべきもの」に絞って対応することが、遠回りを防ぐ第一歩です。

最優先で確保すべき3つのアカウント・権限

退職者と連絡が取れるうち、あるいは可能な限り早いタイミングで、以下の3つを確保してください。

①ドメイン・サーバーの管理権限

ドメインやサーバーの契約が個人名義になっていたり、更新手続きが分からないままだったりすると、更新忘れによるサイト停止という最悪の事態につながります。契約先の管理会社と、管理画面のログイン情報を確認してください。

②CMS(サイト管理画面)のログイン情報

サイトの更新作業に必要な管理画面のログイン情報です。これが分からないと、緊急の情報更新(営業時間の変更など)すらできなくなってしまいます。

③広告アカウントの管理者権限

広告運用をしていた場合、アカウントの管理者権限を確認してください。誰も広告の状況を確認できない状態が続くと、意図しない配信のまま予算が消化され続けるリスクがあります。広告を代理店に依頼している場合は、社内の窓口が不在になったことを早めに伝え、当面の連絡先を代理店側と共有しておくことも忘れないようにしてください。

高丸の視点

代理店側にいた頃、突然クライアントの担当者と連絡が取れなくなり、広告アカウントの承認や支払い確認が止まってしまったことがあります。代理店側も対応に困るため、早めに一報を入れてもらえるだけで、双方にとって負担が大きく減ります。

社内で状況を確認しながら対応を進める様子

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「今すぐ止めないと困るもの」と「数日待てるもの」を分ける

アカウントを確保したら、次は業務を仕分けします。サイトの表示維持や顧客対応など、止まると直接的な損失につながるものを最優先とし、SNSの定期更新やブログ執筆など、数日〜数週間止まっても大きな支障がないものは、後回しにして構いません。すべてを同じ優先度で扱おうとすると、かえって対応が遅れてしまいます。

退職者と連絡が取れるうちに確認しておきたいこと

もし退職者とまだ連絡が取れる状態であれば、上記のアカウント情報に加えて、日常的にどんな業務を行っていたか、外注先や制作会社とのやり取りの窓口は誰だったかを、簡単にでも聞いておくことを強くおすすめします。退職後に連絡が取れなくなってから探し始めると、確認だけで多くの時間を費やすことになります。

アカウントが確保できたら、次にやること

緊急対応が落ち着いたら、次は現状の棚卸しに進みます。何にどれだけ予算をかけているか、今どんな施策が動いているかを整理することで、今後の体制を考える土台ができます。この段階では、細部まで完璧に把握しようとする必要はありません。「何が動いていて」「誰が担当していて」「いつから続いているか」の3点が分かるだけで、当面の運用は十分に回せます。この現状整理の進め方については、Web担当者がいない会社が、まず最初にやるべきことで詳しく解説しています。

今後同じことが起きないようにするには

今回のような事態を繰り返さないためには、管理情報を特定の個人に依存させず、社内で共有できる状態にしておくことが基本です。そのうえで、実務を担う人と、判断を行う人を分けて考えておくと、担当者が一人抜けても業務全体が止まりにくくなります。採用・外注・事業側のWeb担当への依頼という3つの選択肢については、社内にWeb担当がいない会社の現実的な3つの選択肢で詳しく紹介しています。

専任のWeb担当者を再び採用するのではなく、判断だけを担ってくれる外部パートナーという選択肢もあります。事業側のWeb担当は、こうした体制づくりを社内の一員のような立場で支援します。

まとめ

Web担当者が突然退職したときは、すべてを一度に片付けようとせず、ドメイン・サーバー、CMS、広告アカウントという3つの確保を最優先にしてください。そのうえで業務を「今すぐ止めると困るもの」と「数日待てるもの」に仕分けし、落ち着いてから現状の棚卸しと今後の体制づくりに進むことが、遠回りを防ぐ最短ルートです。

よくある質問

Q退職者にはもう連絡できません。アカウント情報が分からない場合はどうすればいいですか?

Aドメインやサーバーは契約先の管理会社に連絡すれば、契約者本人確認のうえで権限を回復できることが多くあります。制作会社に依頼していた場合は、その制作会社に管理状況を確認するのも有効です。

Q広告やSNSは、担当者が抜けた間、止めたほうがいいですか?

A内容次第です。自動入札で大きな問題が起きていなければ無理に止める必要はありませんが、誰も見ていない状態が続くと予算だけが消化されるリスクがあるため、最低限の確認体制だけは早めに整えてください。

Q後任がまだ決まっていません。それでも先に進めるべきですか?

A後任が決まっていなくても、アカウントの確保と現状の棚卸しは先に進めておくことをおすすめします。この土台があるだけで、後任が決まったときの引き継ぎが大幅にスムーズになります。

Q外部に依頼する場合、何を最初に伝えればいいですか?

A確保できているアカウント情報と、現状把握できている範囲(何が動いていて、何が止まっているか)を伝えるだけで十分です。すべてを整理してから依頼する必要はありません。

Q今後、同じことが起きないようにするには、どうすればいいですか?

A管理情報を特定の個人に依存させず、社内で共有できる状態にしておくことが基本です。加えて、実務を担う人と、判断を行う人を分けて考えておくと、担当者が不在になっても業務が止まりにくくなります。

Qこの記事の対応が終わったら、次は何をすればいいですか?

A緊急対応が落ち着いたら、支出の棚卸しや意思決定者の設置など、より広い視点での現状整理に進んでください。詳しくは、Web担当者がいない会社が最初にやるべきことを解説した記事を参考にしてください。

判断から実行まで、事業側の視点で伴走します。

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